多様な働き方を実現するために- 有限会社 人事・労務
 

多様な働き方を実現するために

多様な働き方を実現するためには、それを支える制度と、その制度についてのルールを明示した規定が必要になります。そのために、どのような規定があり、どのように運用していけばよいのでしょうか。

多様な働き方やユニバーサル就労の実現に取り組んでいる企業の多くは、業績が好調です。それはなぜかというと、さまざまな人を受け入れ、その人たちの潜在能力を最大限に活かすために仕事を作り出し、働きやすい環境に変えていくなど、社内でさまざまな改善がおこなわれているからです。
ある企業では障がい者を雇用することによって、その人の働きやすい環境が整備され、マニュアルを新たに作成されました。そのことは障がい者以外の社員にとっても活用でき、社内コミュニケーションの向上にもつながりました。彼らが一生懸命働いている姿を見て、自らの仕事にも誇りを持ち、協力し合う体制をできました。さまざまな人を雇用することにより、社内改善が施され、それに伴い業績が上がっていったのです。

ユニバーサル就労を推進する1つの要因として新しい市場を開拓するという側面があります。多様性のある社会を実現していこうとする国の方向性がある中で、ソーシャルな事業で業績を上げていくには、さまざまな人と一緒になって市場を開拓していく必要があります。グローバル化の中で、外国人を受け入れて海外市場とのブリッジの役割を果たしてもらっている企業もあります。障がい者を受け入れることも「法定雇用率が上がったから仕方なく」ということではなく、前向きに多様性に取り組む会社が増えています。
多様性を社内に作っていくためには個々の違いを認め合い、それを受け入れて、それぞれが働きやすい環境を作り、如何にコミュニケーションを取りやすくしていくかが重要です。
そのために会社としては、働く場をいかにデザインしていくかが大切になります。
側面だけではなく、ESを高める視点から制度設計をしていきましょう。

 

従来とは異なる働き方を実現するには、それをサポートする制度設計が必要になります。
活用する際の条件と運用ルール、またどのような社員を対象にするかなどを定めて規定が必要になります。

ここでは書籍「社員がよろこぶ 会社のルール・規定集」からいくつか紹介します。

 

 

スクールイベント(学校行事)休暇規定

  1. 規定の趣旨
    この規定は、子育てをしている従業員が、スクールイベント(以下「学校行事」という)時に休暇を取れるようにすることで、子育てと仕事の両立を支援し、仕事に打ち込める環境をつくれるように休暇取得のルールについて定める
  2. 本規定の主な内容
    (対象者)
    対象者は、小学校6年生までの子を持つ親である勤続1年以上の従業員とする。ただし、休職期間中の者、育児介護休暇中の者は除く。
    (対象となる学校行事及び休日数)
    対象となる学校行事及び休日数は、次の通りとする。

    学校行事

    休日数

    対象期間

    @親子遠足

    1日/年

    小学校入学前まで

    A授業参観

    0.5日×2回/年

    小学校3年生まで

    B個人面談

    0.5日×2回/年

    小学校6年生まで

    C避難訓練

    0.5日×1回/年

    小学校6年生まで

    D入学式

    0.5日/年

    小学校入学時

    E運動会

    1日/年

    小学校6年生まで

    F卒業式

    1日/年

    小学校卒業時

    GPTA活動

    20日/年

    小学校6年生まで

  3. (本規定のポイント) 地域に根差す企業であればあるほど、このような家族を大切にする規定は重要になってきます。社員の先に家族がいて、その家族は地域を構成する一員だからです。地域の一員である家族が、その企業の顧客にもなることに気づけば、このような規定の重要性が理解できます。

 

ジョブ・リターン(出戻り)制度

  1. 規定の趣旨
    さまざまな事情で辞めてしまった社員であっても、環境が整えば以前勤めていた会社で働きたいと思う人はいます。そのような元社員を優先的に受け入れるための規定。
  2. 本規定の主な内容
    (対象者) 本制度は、平成○年○月○日以降で、当社を退職する(懲戒解雇を除く)際に「退職 後○○会社情報の受け取り」について拒否しなかった従業員(以下元従業員登録者と いう)のうち35歳未満の者を対象者とする。なお、ここでいう従業員とは、正社員、 契約社員、アルバイト、パートなど、すべての従業員とする。
  3. (情報提供)   会社は求人の必要が生じた場合に、元従業員登録者に対して原則としてメールで求人 情報を提供することがある。なお、求人情報は住所地、元の職種、年齢等に応じて限 定的に提供することがあり、必ずしも元従業員登録者に一律的に配信するものとは限 らない。
    (採用試験) 会社は元従業員登録者の応募の中から、次の順序で採用審査を行い、採用の可否を決 定する。
    1. 書類審査
    2. 面接審査
    (規程のポイント) この制度は、退職後に再就職案内の連絡を受け取ることに登録してもらった者に、優先的に求人情報を提供するというものです。これにより、企業としては即戦力として採用できますし、採用される側にとっても自分の能力を生かせる場で再チャレンジができます。

 

どこでも職場運用ルール

  1. 規定の趣旨
    社内ではなく場所を変えて働きたい、地方で働きたい、地元で働きたいという社員に、、一定期間自由に働く場を選択してよいと認める規定。
  2. 本規定の主な内容
    (目的)
    「どこでも職場」制度は、ワークライフインテグレーションの考え方に基づき、一定期間日常とは異なる場所で働く経験をもつことで、社員の感性を磨きモチベーションを向上させ、創造性あふれる仕事を作り出すことを目的に実施する。
    (応募)
    1. 総務部は、毎年5月に全社員に対し告知をし、本制度の応募者を募る。職場を設ける地域および取り組む案件は、社長、役員、総務部の協議により決定する。
    2. 社員は、自己の業務の状況、滞在中の日常業務の引き継ぎ、家庭の事情等を勘案し、応募するものとする。
    3. 滞在中の費用は、原則として会社が負担する。ただし、帯同する家族の滞在費は自己負担とする。
    (取り組む案件)
    1. 滞在中は、参加者がチームに分かれ、案件に取り組むものとする。
    2. 滞在から戻ったのち、取り組んだ案件に関し、社内で成果発表会を行なう。
    (本規定のポイント)
    通常業務を場所を変えて行うので、この制度では滞在中の費用は会社が負担するようにします。しかし、明確な目的をもって臨むことを条件としています。その他、滞在中にレポートを提出させるなど進捗の管理をします。クリエイティブを要求される業務の場合などこのような制度は効果があります。

 

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